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リーダーが結果を出すためには、自分の頭で考えることができる部下をいかに作れるか

部下には何も教えるな」 小宮謙一 著

 リーダーが結果を出すためには、自分の頭で考えることができる部下をいかに作れるか リーダーが結果を出すためには、自分の頭で考えることができる部下をいかに作れるか

なかなか衝撃的なタイトルな本だ。
部下を持つ人が読んだ方がよい本というのはいくつもあるが、
わかりやすくリーダーの考え方などが書かれいてるので、
すぐに実行できるようになっている。

 

リーダーになると、まずは、目線を変えるところから始めなければいけない、

 

部下の先頭に立って、さらに上の上司や組織の上層部に向かって、
「この会社はおかしい!」などと抗議するような「お兄さんリーダー」。
一方で、上司の命令をなんとかまっとうしようと、部下に一生懸命に訴えかける、
昔ながらの「おじさんリーダー」。

あなたは、どちらが優秀だと思いますか?

 

結論から言うと、これは絶対に後者です。なぜならリーダーになったら、
「社員の視点」ではなく、「会社の視点」で考えることを
求められるようになるからです。

 

リーダーは会社全体の視点を持って、
チームとしての成果を出さなくてはならないのである。

 

著書の中で、小宮さんは3つのルールを厳守させている。

「逃げない、ずるしない、他責しない」

他責しない、ということはリーダーにとても必要なことだと思う。
全ての物事は自分のことだと考える必要があり、
何かが出来なかったのは自分のせいだと考える必要があるからだ。
そのように考える習慣がないと、仕事のクオリティは低くなる。
他責しない、というのは簡単なようで難しい。
だからこそこれを常に意識しつつ、常日頃の仕事を行う必要がある。

 

部下を持つと、どう部下を育てればいいのか、という技術的な視点によりがちだが、
まずはこのような考え方をしっかりと持つということが大事だ。

 

チームとして成果が最も出るのは、
部下自身が自主的に考えて行動出来る状態である。
すなわち、自分の頭で考えることができる部下がいかに作れるか、
がチームとしての成果の鍵になる。
それをするためには、部下自身に考えさせていく必要がある。
そのことからこの本書のタイトル「部下には何も教えるな」
というのがきている。

 


夫婦は一生わかり合えないのと同様、上司と部下は理解しあえない

朝60分で部下が変わる!」  嶋津 良智 著

 

 夫婦は一生わかり合えないのと同様、上司と部下は理解しあえない 夫婦は一生わかり合えないのと同様、上司と部下は理解しあえない

 

いかにもスタバのカップを意識した表紙の本。
本の内容はというと、上司と部下のコミュニケーションの取り方に関して。

 

実際に著者が実践していた朝60分、1対1で始業前に朝食を取るという
スタイルの紹介だ。
コミュニケーションが大事、というのはよく言われることだと思うが、
具体的にこうやって実践していました、と細かいところまで落とし込んでいる。

 

そんな本の中で、印象に残った一節がこちら。

 

知り合いの外国のご婦人が、「夫婦は、一生わかり合えないものなのよ。わかり合えないからこそ、会話することをやめてしまったら、夫婦なんておしまいよ」といっていました。彼女は、「夫婦」とはいいましたが、国籍の違いや、男と女の違いというより、わかり合おうとする努力があるかどうかが重要であるということなのでしょう。

 

夫婦を上司と部下に置き換えてみてください。そもそも、上司と部下はわかり合えないものなのです。この前提を持っているかいないかで、お互いの関係は変わってきます。

 

上司と部下はわかりあえない前提でいなければいけない。
これを前提に持っていると、勝手な思い込みによる判断がなくなる。
わかりあえない前提なので、言わなくても伝わっているなどと思わず、
必要なことを必要なタイミングで具体的に話していく必要がある、
という考え方をしっかりと持つことができる。

 

 


新規事業を行う人が読むべき本:「リーンスタートアップ」

リーンスタートアップ
~ムダのない起業プロセスでイノベーションを生みだす~

 新規事業を行う人が読むべき本:「リーンスタートアップ」 新規事業を行う人が読むべき本:「リーンスタートアップ」

とても共感する内容であった。根本的な理論が書いてあり、新規事業を行う人は必ず読むべき本の一つかと思う。

 

自分たちがスタートアップとして、サービスを立ち上げていた時に意識していたことは、仮説検証だった。その仮説検証をいかに多く回して仮説に答えを出して次に生かしていくことが出来るか。これを意識しながら、お客様の欲しているものを求めていっていた。それがこの本では、きちんとリーンスタートアップという理論によって書かれている。自分たちがやっていたこと、不十分ではあるが、方向性としては間違っていなかったのだなと感じる。

 

通常新しいサービスを出す場合、世の中にないものを出すことが多い。そのため、顧客ニーズが不透明な不確実な世界で勝負することになる。不確実な世界でやるべきことは、できる限り早く、作るべきモノ、すなわち顧客が欲しがり、お金を払ってくれるモノを突き止めることである。決して完全なきれいな製品を作ることではない。だから、機能は出来る限りそぎ落としていく。言い換えれば、求める学びに直接貢献しない機能やプロセス、労力は全て取り除く。これが不確実な状況におけるサービス開発で大事なことである。

 

実際にやってみると、多くの人は機能をもっと付け加えよう、もっといいデザインにしよう、と追加追加の方向に動いてしまう。エンジニアリングにおけるYAGNI (You ain’t gonna need it : 機能は実際に必要となるまでは追加しないのがよい) と同じだ。常に考えるべきことは、何を学ぶ必要があるのか、その学びを得られる実験は何かである。すなわち、何が最も小さな仮説検証となるのかを考えるべきなのである。

 

自分の思いこみだけで進んでしまうと、失敗する。必ず立てた仮説は検証しなくてはいけない。最初に立てた仮説は思いこみであって外れることは多い。だからこそ、小さな仮説検証を素早く回し、その仮説が正しかったのか、間違っていたのかを検証する。もし、間違っていた場合は、別な方向へ進めるように方向転換をしていく。方向転換をしてうまくいった事業はたくさんある。だから、自分の思い込みはばっさり捨てて、「何を学べるのか」に絞って進めていくべき。

 

スタートアップの目的は、最終的に、持続可能な事業を作ることになる。それをするために、構築 – 計測 – 学習のプロセスを行う。図にすると下記のようになる。この仮説検証サイクルを出来るだけ小さいものにして、たくさんまわす。これがスタートアップ、新規事業において成功していくために重要なことだ。

 

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リーダーは弱みを見せろ ~ 鈴木雅則 ~

リーダーは弱みを見せろ」 鈴木雅則 著

 リーダーは弱みを見せろ  ~ 鈴木雅則 ~ リーダーは弱みを見せろ  ~ 鈴木雅則 ~

 

GEやグーグルで採用・リーダシップ開発業務などを行った
鈴木雅則さんの著書。

リーダーシップというのは、誰か一人が持っていればいいというものではなく、
一人ひとりがもっている必要がある。
具体的なリーダーシップとは、ビジョンや戦略を明確にし、
物事に優先順位を付け、的確に周りに情報を伝え、
巻き込み、実行していくこと。
このリーダーシップは学ぶことが出来るものであるという。

 

リーダーシップには、3つのステップがある。
1.自分を知る
2.絵を描く
3.人を巻き込む

 

おそらく、多くの人はリーダーシップと言えば、2と3の部分を
想像するかもしれないが、重要なのは1の部分だと思う。

 

魅力的な人とはどういう人か、ということを考えてみると、
・ポジティブなエネルギーに満ちている人
・頭の良い人
・謙虚な人
・自分を知っている人
・包容力のある人
などになる。

 

すなわち、「人格」が重要になる。
リーダーシップを分解すると、以下のようになる。

 

リーダーシップ=(スキル)×(マインド+態度)
人格=(マインド+態度)

 

人格部分で重要になることが、「感情」である。
自分の感情を認識し、制御する能力。
これがとても大事。
リーダーは反応的ではなく、主体的に働き、
周りがポジティブに仕事に向き合える雰囲気を作る必要がある。
それは、人間は本能的にネガティブな生き物であり、
ネガティブ思考がチームに伝染しないよう、ポジティブ思考を
常に発している必要があるからだ。

また、相手の潜在能力を信じる必要がある。
これらがリーダーに必要なマインドセットとなる。

 

松下幸之助は、それらを以下のような言葉で表現している。
基礎となる部分は同じだ。

・素直な心: 先入観を持たずに物事をあるがままに見る
・衆知を集める:  誰とでも分け隔てなく接する

 

個人的には、本の前半部分が特に興味深かった。
こういう話題に興味のある人は読んでみるといいと思います。


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