カテゴリー ‘ グローバル人材

小さい頃に異国の人と触れ合う経験をすることの大切さ

6歳から8歳の頃までの約2年間、エジプトのアレキサンドリアに住んでいたことがある。物心ある年齢のころだ。エジプトに行ってた時は、特にそこまで感じなかったと思うんだけれど、日本に帰ってきてからは、あぁエジプトに住んでてよかったなぁと思うことがしばしばあった。異国の人と一緒に何かをする経験、自分たちとはかなり異なる環境・考え方の人たちと接してきた経験、それによって様々なことで違いがあることを知っておくことができた。それを一言で表せば文化の違いだ。

 

どんな時にそんなことを感じるか。たとえば、これ汚い!ってなっても、いやいやそんな汚くないよとか、これまずい!ってなっても、いやいやそんなまずくないよとか。そういった細かいところでも、周りにいる人が当たり前に思う感覚は、必ずしも広くみるとそんなことないよ、ということを日々の中でも感じることが出来た。それってすごく貴重なことだなぁと、そう漠然と感じていた。

 

130731 1024x443 小さい頃に異国の人と触れ合う経験をすることの大切さ
(注)この写真はアレキサンドリアではありません

 

そんな経験を自分ではしていたので、大学生の頃くらいまで、働き始めて少ししたら海外、特に新興国に数年住んで働きたいと思っていた。それは自分がそこで仕事をしたいから、という理由ではなく、自分の子供が物心ついた小さいときにそういった環境で過ごすと、とってもいいと考えていたからだ。その考えに至る理由は自分の経験。自分が小さい頃にエジプトで住んだことはとっても大きなことだったから。だから、自分の子供にもそうさせてあげたらいいなと。。。

 

まぁ、まだ子供もいないし、そもそも結婚もしてませんが。。。

 

ただ、今の時代、海外に住まなくっても異国の人と接する機会は増えてきた。街で異国の人と会うこともある。幼稚園などにもいるかもしれない。インターナショナルスクールに通えば同じ体験をすることができる。

 

子供が異国の人と接して異文化を経験する、ということを考えた場合、同じくらいの年齢の異国の人が集まる場所でワイワイできるといいだろう。リアルであれば一番よいだろうが、お金がかかったり、ハードルが高い場合もある。そんなときには、オンラインで疑似体験ができるかもしれない。小さいころからオンラインで異国の人と触れ合う経験をする。ひょっとしたら、これは新しい子供への価値になってくるかもしれない、そう感じている。

 


Low context文化とHigh context文化

グローバルという視点で考えたとき、Low context と High context というのが一つの課題になる。そもそもLow context High context って何だ?

 

Context とは、「背景」を指す。社会環境だったり、言葉が発せられたときの状況だったり、言語伝達におけるあらゆる知覚を意味する。ある文化の中でコミュニケーションを取る際、どれくらいお互いの文化的背景を理解していないといけないのか、その強弱が国によって異なる。

 
High Context 文化では、お互いの文化的背景を理解しているという前提で行われる。日本がその典型例だ。

「あれ、やっておいて」
「うまくやっておいて」
「これどうにかしたいんだけど」
「検討します」

そんな感じの表現でもきちんと伝わる。それは相手と背景が共有されているから。こういうHigh context 文化においては、その背景を共有できていない人は馴染むのが難しい。

 
一方で、Low Context 文化では、すべて言語で伝えることが前提となる。代表的な例はアメリカだ。他民族国家でお互いの背景が異なったりするため、誤解がうまれないように、きちんとすべて言語で伝える。契約社会であるのもその一つの例。この場合、言わなくてもわかってくれるだろう、というのは通じない。だが、外から来た人でも誰にでもわかりやすいという特徴がある。

「明後日の会議で必要になるこの資料をこのフォーマットに沿って、明日の17:00までに仕上げておいてください」
「6ヶ月の試用期間でこれらの項目が達成できなかったら解雇します」

目的・ゴールを数値を用いて明確に共有し、期限もきちんと明示し、ルールに沿って行う。そのためには、曖昧さを省くための論理的思考力が要求される。
 
Low Context 文化になれることがグローバルに活躍する人材になるための第一歩だ。


return top