アーカイブ ‘ 2013年 6月29日

Low context文化とHigh context文化

グローバルという視点で考えたとき、Low context と High context というのが一つの課題になる。そもそもLow context High context って何だ?

 

Context とは、「背景」を指す。社会環境だったり、言葉が発せられたときの状況だったり、言語伝達におけるあらゆる知覚を意味する。ある文化の中でコミュニケーションを取る際、どれくらいお互いの文化的背景を理解していないといけないのか、その強弱が国によって異なる。

 
High Context 文化では、お互いの文化的背景を理解しているという前提で行われる。日本がその典型例だ。

「あれ、やっておいて」
「うまくやっておいて」
「これどうにかしたいんだけど」
「検討します」

そんな感じの表現でもきちんと伝わる。それは相手と背景が共有されているから。こういうHigh context 文化においては、その背景を共有できていない人は馴染むのが難しい。

 
一方で、Low Context 文化では、すべて言語で伝えることが前提となる。代表的な例はアメリカだ。他民族国家でお互いの背景が異なったりするため、誤解がうまれないように、きちんとすべて言語で伝える。契約社会であるのもその一つの例。この場合、言わなくてもわかってくれるだろう、というのは通じない。だが、外から来た人でも誰にでもわかりやすいという特徴がある。

「明後日の会議で必要になるこの資料をこのフォーマットに沿って、明日の17:00までに仕上げておいてください」
「6ヶ月の試用期間でこれらの項目が達成できなかったら解雇します」

目的・ゴールを数値を用いて明確に共有し、期限もきちんと明示し、ルールに沿って行う。そのためには、曖昧さを省くための論理的思考力が要求される。
 
Low Context 文化になれることがグローバルに活躍する人材になるための第一歩だ。


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