アーカイブ ‘ 2013年 6月23日

ヤバい経営学

ヤバい経営学: 世界のビジネスで行われている不都合な真実』 フリーク・ヴァーミューレン著

 ヤバい経営学
 

この本は企業の非合理な側面に焦点を当てている。ビジネスが実際にはどう動いているのか、そんな実際のデータを元にした心理学的側面からのアプローチもある内容。
 
顧客は誰々がやっていると言われると、その影響を受けやすい。これ、顧客だけではなく、経営者にも言える事。経営者が戦略を決めるときにも、競合他社がやっているから、という影響はすごく大きく働いているという。他の会社はやっているよ、、、そんな言葉がきく。
 
「ビジネスの世界はますます変化が多くなっている」というが、実際に調査すると、昔も変わらなかった。「今日の経営者が直面している市場が、昔よりも変化が激しいという事実はない。当然、競争優位性を獲得したり維持したりすることが、過去に比べて難しくなったわけではない。」
 

どうやって企業はもうけるか?という問いに答えるには、「価値を生む」「価値を維持する」という答えが考えられる。このうち後者のなぜ他人よりもいいもの、安いものを作れるのか、という競争優位性に関してはよくわからないことも多い。そのため、マネすることは難しい。因果関係の曖昧性が存在する。

 
その他にも、統計的には失敗が多いのに、企業買収をなぜしたがるのか。組織の話や戦略の話、給与の話、成長のペース、などなど。とても面白く読めてためになる本だ。


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