とっても面白かった DeNA南場さんの著書:不格好経営
『不格好経営―チームDeNAの挑戦』 南場智子著
DeNA南場さんの著書、不格好経営を読んだ。いやぁ、面白かった。引き込まれる。勉強になった。南場さん自身で書いているので、その文章自体から、ご本人の心が伝わってきた。何のために本を書いて、どんなことを伝えたいのか。仲間に対する感謝、そういったことがとてもよく伝わってきた。
いくつか本にあった言葉をそのまま紹介。
同じ目標に向かって全力を尽くし、達成したときの喜びと高揚感をDeNAの経営の中枢に据えよう。互いに切磋琢磨し、ときに激しく競争しても、チームのゴールを達成したときの喜びが全員に共有され、その力強い高揚感でシンプルにドライブされていく組織をつくろう。
時代の波をとらえ、タイミングに合ったものを一番使いやすい形で出す。これを実現してナンバーワンになった者だけが、拡大の良循環を手にする。
真の競合は「ユーザーの嗜好のうつろいのスピード」だと私は認識している。
他にも、
・噂話があったら実際に本人に確認してみると、実はそんなことはなかった。
・稼働率を99.6%から100%にしようと躍起になったが、人命を預かっているわけじゃないし、100%にするためにお金を使うのをやめ、基準を満たしている場合は報告も不要にした。
・意思決定は内容の質も重要だが、スピードも重要で、意思決定については継続討議にしないということをきわめて重要視した。決定的な重要情報が欠落していない場合は迷ってもその場で決める。
・決定したプランを実行チームに話すときは、これしかない、いける、という信念を前面に出したほうがよい。本当は迷いだらけだし、そしてとても怖い。でもそれを見せないほうが成功確率は格段に上がる。
などなど。
英語に関することも。海外会社とのやり取りにおいて、相手側の社長さんに開発が遅れているから休暇を取らないで欲しいというセンシティブな内容を送るという話。
Dear Neil,
My leadership style is work most hard. So you should do the same.
Isao
このメールの内容、言いたい事(気持ち)がよく伝わるだろう、ということでそのまま送ったとか。結果、フォローは必要だったが、その後うまくいったとか。
今や、大企業のDeNAも、こんな感じでスタートしたんだよ、ということがわかる。ベンチャーで働いている人にとってはとても共感できる部分が多いだろうし、学ぶところも多い。全力で突っ走り、絶対にあきらめない。オススメの一冊。