P&G流 世界のどこでも通用する人材の条件



P&G流 世界のどこでも通用する人材の条件 会田秀和 著

 P&G流 世界のどこでも通用する人材の条件

 

この本、とてもためになった。グローバルリーダーとなるために、P&Gで行われていることがきっちりと書かれている。P&Gという大企業だからこそ出来る制度なども多々あるが、考え方はいろんなところに応用できる。

 

P&Gではグローバルケイパビリティを開発する。そのグローバルケイパビリティは以下の5つから構成されている。
・Technical Competence(専門能力)
・Global Communiacation Skill
・Strategic Thinking (戦略的思考力)
・Cross Cultural Effectiveness
・Proactive Leadership

 

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この5つをトレーニングしているという。グローバルコミュニケーションスキルでは、英語力をアセスメントし、課長クラス、部長クラスに求めるスコアを規定している。そこには、リスニング力、語彙力、発音、流暢さ、自信、オーナーシップ、ロジック、アクティブリスニング、効果的な質問、効果的な反論、などなど細かい部分まで測定される。このことについては第三章に書かれているが、英語教育を提供するものとして、役に立つ考え方だ。

 

第四章以降で、文化のこと、リーダーシップについてなどが出てくる。これらは英語力を備えた次に鍛える必要のある能力であり、グローバルリーダーに近づく。そこでは、たびたびフィリピン人の話題が出てくる。筆者にフィリピン経験があるからだ。フィリピン人は調和を重んじる、事をあらだてるのを嫌う傾向がある。また、日本人とは異なり、欧米人のようにあまり多くの情報は求めない。こういった文化的差異についてあらためて読んでいると、フィリピン人は日本人にとって、文化的には一緒に働きやすい国の人の一つなんだろうなと感じる。実際に一緒に仕事をしていても、中国人よりすんなり入れる気がしている。そういった点からもフィリピンは魅力的な国なんだろう。

 

本書で述べられているグローバルケイパビリティ、早いうちからどんどんトレーニングしていくべきだ。グローバルリーダーを目指す人は、読んだほうがよい一冊だ。





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