社会的企業が集まるカンファレンスR-SIC2015に参加してきた
昨年も参加した社会的企業が参加するカンファレンスR-SICに、今年も参加してきた。今回の場所はつくば、朝9時から。
1つ目のセッションは、医療・ヘルスケアに関して。FiNCの溝口社長とかが登壇。印象に残ったのは、FiNC溝口社長のプレゼン。ビジョン中心で、具体的なサービスの話に関してはほとんどなし。まずはアプリで問診を行って、その結果で病院に行く、そんな時代がやってくるだろう。
2つ目のセッションは教育に関して。モデレーターは津田さんで、リクルートマーケティングパートナーズの山口社長やe-Educationの三輪さんらが登壇。受験サプリの収益に関する際どいツッコミや、Quipperとe-Educationの棲み分けなど、なかなか興味深いセッションだった。
午後はCROSS POINTというピッチコンテスト。そこでは審査員をつとめさせてもらった。昨年と比べると平均的なプレゼンの質が向上していたと思う。おそらくそれはアドバイザリーボードがこの日の発表までにプレゼン内容をきちんと精査していたからだろう。だから、ちゃんとしたプレゼンが多かったと思う。優勝したのは、スマホ茶屋を行う81歳の山根氏。シニアのスマホデバイド解消という、自ら感じている課題を解決しにいっていて、とてもリアリティがあってよかった。2位には入院患者と入院経験者をつなげるNEWIN。スタートは範囲が小さくても、徐々に範囲を広げていけばひょっとしたら面白いものになるのかも。3位にはパソコンを途上国に届けるClass for Everyone。実行力があって、実績をきちっと残しているところがすごい。どれだけお金を集められて、売上あげられているのかはわからないが。どうしてもそういう売上、事業としての継続性を考えてしまう。そして、審査員特別賞にはAO義塾の斎木氏。事業の話は一切なく、自分の熱い思いを語りつくす、とっても尖った人だった。こういう人が出てくるのは面白い。
午後の2つ目は、非営利活動と事業の今後、ということで、HASUNAの白木さんやTeach For Japanの松田さんなどが登壇。印象に残ったのは、HASUNAのマーケティング。てっきり、HASUNAはフェアトレードを売りにした社会企業だと思っていた。実際、数年前はそうだったはず。だけど、今ではサイトを見てもそうだが、社会企業性を全く出していない。純粋にジュエリーショップとして勝負している。それは、社会企業という打ち出しだと1億円程度の売上が精一杯。だから、もっと大きくするためにそれを捨ててジュエリーショップで勝負しようとした、とのこと。うまくいっているのかどうかはわからないけれど、いい決断の例だと感じる。
午後最後はメディアについて、VICEやSmartNewsの方とかが登壇。メディアの公共性って何?っていう話題とかがあって難解なセッション。VICEのようなメディアは、すごく深くて臨場感あるリポートだと思うが、それを見るにあたっても、英語が必須だなぁと感じる。
毎年運営している安部さん、関係者の皆様、お疲れ様でした。NPOの方などが多くて、新たに感じたり考えたりすることの多いカンファレンスでした。