遺伝子検査ができるMYCODEを試してみた結果
DeNAのMYCODEという遺伝子検査、どんなものなんだろうと思って試してみた。
遺伝子検査という言葉からは堅い印象はあるが、サイトはDeNAらしく、今風な感じ。ヘルスケア(280項目、29,800円)、ヘルスケアLite(100項目、19,800円)、ディスカバリー(9,800円)の3種類のプランがある。とりあえず、一番測定してもらえる項目の多いヘルスケアを頼んでみた。届いたものがこちら。
箱がなんかおしゃれ。Apple製品の箱のような。サイトもそうなんだけど、ちょっとおしゃれな感じのブランディング。箱を開けると、説明書、キット、あと果物の写真が入っている。説明書、申込書には同意するための署名がある。サイトにも署名的なチェックがあったりと、いちおう個人の遺伝子を扱うということで厳重にやっているみたいだ。キットはつばを入れるための容器だけ。果物の写真はつばを出すために見てくれ、とのこと。なんかやってることがムダにおしゃれだ。
検査のために必要なのは、つばの採取だけでとっても簡単。このキットのメモリまでつばを入れるだけ。あとは蓋を閉めて、振ればOKだ。
待つこと数週間、結果が出た。結果はWeb上で見る。さて、その結果。結果は、日本人平均との比較、また論文から推測される正しさの評価レベル、日本人の中の%で表される。
全体の結果はこんな感じ。前立腺がんは平均的な日本人の2.04倍かかりやすいらしいなどがわかる。でも、思ったほどの差があるわけではなく、2倍程度なら誤差といっても過言じゃないのでは。
体質に関するものもある。日本人の何%がそれにあたります、という形式で3段階に示されている。自分のだけを見ても、これが正しいのかどうかいまいちわからない。
ちなみに、日本人の割合で自分が1.1%というもっとも低い割合だったものがこれ。85歳以上まで長生きする可能性というもの。論文評価レベル1で信頼性薄いものの、低いほうらしい。ちょっと元論文調べてみると、欧州の90歳以上の人と、若い欧州人集団とで比較して解析した結果らしい。遺伝的要因が25%で後天的要因が75%ということを考えると、信頼性は低い。
色々結果見てみて、、、この結果をどう利用していいのかちょっと難しい。例えば胃がんが普通の人より10倍なりやすいかもしれない、だったらその検査を頻繁に受けるようにする、という対策も取れるだろう。でも、現状の信頼性を考えると、もうちょっと研究成果を待ったほうがいいのかな、と思われる。他の遺伝子検査を併せて受けてみたら、それぞれのなりやすさで異なる結果が出ているところがいくつもあるという報告もある。
ビジネス的にはそのあとのアドバイスにつなげて、こうすれば予防していけますよ、とつなげるべきだろうが、そのアドバイスも結構普通のものだ。飲み過ぎに気をつけようとか、野菜を豊富にとろうとか。。。遺伝子検査を興味本位でやってみる、以上のものは現状では得られないかもしれない。ただ、数年後もっと研究発達したら別かもしれない。同じ健康促進であれば、遺伝子検査よりも、歯医者行ってきちんと定期健診して歯周病予防しとく、性病検査、HIV検査やる、とかのほうがまだまだ大事そうだ。
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