マニラのラーメン屋に一言物申してきた
マニラのラーメン評論家として長らく活動していた成果が先日ブログで表れた。英語でマニララーメンランキングを書いたら、24,000以上のlikeがついて、PVも9万以上になり、いくつかの媒体にも転載された。そんなこともあって、マニララーメン評論家としての地位が向上したため、いくつかのラーメン屋から連絡が来るようになった。
今回は、フィリピン系ラーメン屋のラーメンバーのブランドマネージャーから、
「新商品開発にあなたの意見をいかしたいので、ぜひコンサルタントしてください」
という感じでメールが来た。
ラーメンバー、、、まろやかに書けば、日本人の口にはちょっと合わないかな、という味のお店。これは行って改善提案しなくてはと思い、日程を調整してラーメンバーのブランドマネージャーに会いに行った。
夜8時、Eastwoodのramen barで20代前半のブランドマネージャーとPRマネージャーに会った。ブランド、PRマネージャーという肩書になってはいたが、やっていることはもう少し範囲が狭く、色んなブロガーや影響力のある人などにあって、料理を食べてもらうということをしているらしい。また、Ramen Barだけでなく、花丸軒、Wrong Ramen、Umami Hambaagu Houseも担当しているという。この4店舗、同じオーナーとのことで、そのオーナーの元で働くPR担当ということらしい。なので、どういう食事をその店舗で提供して、どういう人たちにどういうコンセプトで打ち出していくのか、というようなことを考えるというわけではないようだった。ちなみに、2名のうちの1名はレアジョブの元講師だった。ほんとにいろんなところでレアジョブで講師やっていたという人に出会う。
今回頼んだ食事は、塩ラーメン、から揚げ、えびの天ぷら、そして天ぷらアイスクリーム。さすがラーメンバーというべきだろうか、塩ラーメンの味はやっぱり自分の口には合わなかった。塩の味が濃すぎてしょっぱいし、麺にはこしがなく、細くてふにゃっとしている。日本のスーパーでラーメン買って作ったほうが、圧倒的においしい。天ぷらは、やっぱりフィリピンテースト。天ぷらアイスクリームはなんなのかよくわからない。至るところに?マークがつく料理なんだが、日本の味とフィリピンの味とで圧倒的に違う部分について、担当者に話してみた。
日本人からすると、とんかつや天ぷら、ラーメンなど日本のものをフィリピンで食べると、すぐに二種類に分けることができる。フィリピンの味がするものとしないもの。おいしいかどうかはその次の段階だ。具体的にいうと、とんかつだと、YABUやさぼてんなどは日本の味、一方で夢中カツなどはフィリピンの味・臭いがする。油か小麦粉か、他の調味料か、何かが異なる。そんな話を担当者にしたら、担当者にはなんと違いがわからないらしい。フィリピンではそれに慣れているので違いに気づかないのだろうか。いや、たぶん、その部分にそんなに気を付けて食べていないからだと思う。フィリピン人でもちゃんとしたものを食べてもらったら、違いがわかるようになっていったので、フィリピン人の味覚が違うというよりも、本物を知らない、その違いを知らないということが原因なんだろう。その違いはおそらく小麦粉では?という意見をいただいたが、ここらへんはもう少し調べてみたいと思う。
ラーメンバーはフィリピン人にはそれなりに人気のようで、人がちゃんと入っている。日本人はほとんど来ないという。そりゃそうだよね。でも、フィリピン人が来てくれるなら、地元の店としてはきちんと利益がでていいんだろう。ただ、ラーメンがそういうものだと思われるとちょっと悲しい。マニラにちゃんとしたラーメン店が増えて、ちゃんとした味のラーメンだということを認識してもらい、それを多くの人が食べていく。そして、味の違いを知っていく。そういう好循環ができれば、変なラーメンだとやっていけなくなり、ちゃんとしたラーメンにしようという方向になるんだろう。
ここのオーナーは、Ramen Bar、Wrong ramen、Umami Hambaagu Houseとちょっと怪しい日本食レストラン3店舗をやっていて、なんちゃって日本風を醸し出している。だけど、花丸軒だけはちゃんと日本から料理人も呼んで作っている、だからおいしい。他に比べて花丸軒がきちんとうまくまわっていったら、オーナーもどういうものが今後求められているのかに気づいてもらえるのかな。そういうことはちゃんと英語で発信していかないといけないな。