フィリピンにはカカクコムのような比較サイトがある。大きなところで3つ。PricePanda, PricePrice, Pricemeの3つだ。
PricePanda
http://www.pricepanda.com.ph/
PricePandaは、あのRocket Internetが展開する価格比較サイトだ。2013年にスタートした。フィリピンだけではなく、インドネシア、マレーシア、シンガポール、タイ、インド、などでも同様のサイト構成で展開されている。
商品はスマホ、タブレット、PC、カメラ、時計、ソフトウェア、TVなどなど。化粧品やマンガといったものもある。サイトトップのPopular Productsには、スマホ、タブレット、プレステ、xboxが並んでいたので、そういった需要が強いんだろう。
実際に利用してみると、Lazada, Expansys など、多数のショップが出てくる。試しに、ipad Airをクリックしてみた。一番安いのは、Expansysの20,075pesoと出た。さっそく、Visit Shopをクリック。すると、”Stock is not in local warehouse” との表示が。。。在庫ないところを表示させておくのはちょっといただけないと思うものの、他のをいくつかクリックするときちんと在庫はあった。
ちなみに、サイトはスマホ最適化はされていないもののAndroid / iOSアプリはある。Androidはまだ1,000ダウンロードのようだ。iOSアプリ、Androidアプリともに、立ち上げて使ったみたのだが、うまく表示されない箇所がいくつかあって使えなかった。これは日本だからだろうか、たまたま不具合が生じていたのだろうか。まだまだこれから発展途上のサイトだなと感じる。
PricePrice
http://ph.priceprice.com/
PricePriceは日本の価格コムが東南アジアに展開している価格比較サイト。こちらも2013年頃から開始しており、タイとインドネシアにも同様のサイト構成で進出している。カカクコムのIR資料によると、現在200万ユーザほどがタイ、インドネシア、フィリピンで登録していて、特にフィリピンでユーズ数を伸ばしているらしい。
(カカクコム 2015年3月期1Q決算資料より)
扱っているのは、スマホ、PC、カメラ、電化製品(TV, DVDなど)、車だ。新車、中古車まで幅広く扱っているところが凄い。PricePriceは、PricePandaの場合と違って、”Go to shop” 以外に “Contact Seller” というボタンが出ていることがある。これは、サイト内で売買が完結するECサイトではなく、olxのように販売者とテキストなどでやり取りをして決めてもらうからなのだろう。
ちなみに、PricePriceにはAndroid, iOSアプリはないようだが、スマホ最適化はされていた。扱っている商品量としては、PricePandaのほうが多いのかもしれないが、PricePriceのうほうが使いやすいなと感じる。
Priceme
http://www.priceme.com.ph/
Pricemeはニュージーランドのサービスだ。サイトによると、掲載件数が174,127件、商品のレビュー件数が289,483件、オンラインリテーラーが100件とのこと。フィリピンだけでなく、シンガポール、インドネシア、マレーシアなどでも展開されていてサイト構成は一緒。商品のレビューに関しても共有されている。掲載件数だけなら、ひょっとしたらPricemeが3つの中では一番多いのかもしれない。
Webサイトの使い勝手はまずまず。スマホ最適化はされていないが、iOSアプリは一応ある。こちらはちょっと使いにくい。
同じ商品で3つのサイトを使って価格比較してみた
試しにいくつか同じ商品を3つのサイトで比較してみた。すると、登録されているサイトの違いやモデルの違いもあることから、多少の値段の違いがでてきた。一番簡単に比較できそうなもので、デジカメを選んでみた。
CANON Powershot Nで検索。価格比較で一番安いのはこうなった。
PricePanda : 12,350peso Lazada 在庫有り
PricePrice : 13,800peso CMK 在庫確認や購入はCall/TXTが必要
Priceme : 12,263peso Camera Paradise 在庫なし
在庫なしもあり、一番安いところは今回の場合はLazadaだった。PricemeでもLazadaが2つ目に出てきた。PricePriceではLazadaは出てこなかったので、少し高い値段となっていた。その上、ネットだけでは買えず、Call/TXTが必要というサイトだった。
試しにもう一つ検索。今度はテレビにしてみた。Samsungの32inch, UA32F4000。価格比較で一番安いのはこうなった。
PricePanda : 16,931peso REMAIL SALES — サイトに飛ぶとPAGE NOT FOUND
PricePrice : 14,800peso REMAIL SALES — Call/TXTで確認しないといけない
Priceme : 17,680peso HalloHalloMall — 在庫あり、サイトで購入可
こんな状況だった。リンククリックしてもページがなかったり、電話やテキストしないと本当の値段や在庫がわからないといった状況。ちなみに、SAVER’Sというところは、3つのサイト全部に出ていた。PricePriceとPricemeは17,900pesoでPricePandaは19,900pesoだった。なんでだろと思い、リンク先に行くと、プライスは、19,900pesoが消され、17,900pesoに値引きされていた。PricePrice, Pricemeには値引額が反映されていて、PricePandaには反映されていなかった、っていうことだろう。
まとめ
一概にどのサイトが一番優れているとは言いにくい状況。欲しい商品が決まっていて、ネットで一番安いところを見つけたい場合は、3つのサイトを全部試してみて比較する、これが今のところは一番いい手段なのかもしれない。価格が一番安いように見えても在庫がなかったり、その後も電話する必要のある場合があったりと、かなりのめんどくささはあるので3サイトで比較するくらいはありなのかもしれない。
今後、決済手段や配送手段がより整備され、個人がよりネット上で買い物するようになっていってフィリピンでのECが発展していけば、価格比較サイトもより伸びていく。これからの価格比較サイトのフィリピンでの展望が楽しみだ。