起業家



起業家』 藤田晋 著
 起業家

渋谷で働く社長、サイバーエージェント社長の藤田さんの著書。やっぱり本の内容は面白い。読んでいると、実際に起こっていることを追体験しているようで引き込まれていく。事業をやっていく上で感じる様々な点が参考になる。

 

本書では、サイバーエージェントがいかにしてAmeba事業を立ち上げていったのか、がテーマになっている。その中での失敗や葛藤、うまくいくようになった要因分析などが書かれている。勉強になる部分が多い。

・多くの利害関係者は、この人なら資金を預けておけば期待できる、この会社なら成功する可能性が高い、ということを求める。それがない中で、上場企業にて誰からも期待されていないものに時間をかけて投資していくこと。それがどれほど苦難の道であるかを身を以て体験した。
・会社はみんなで組織的にやることによって個人では決してできないような大きな仕事を成し遂げるためにある、そのためには経営者は経営に徹したほうが会社は大きくなる。
・経営者が何らかの違和感を覚えたら、それは介入のGOサインだと考えて間違いない
・創業以来こだわっていた任せたら口出しせず、支援に徹する、そんな経営スタイルからの決別を意味していました。
・先頭を行く私が揺るぎないリーダーシップを発揮しなければならない。ぶれる姿だけは決して見せてはいけない。
・成功を重ねるたびに孤独の度合いは増していきます。それでもなぜ前に進もうとしているのか。それをはるかに上回る希望があるから。起業の人生はその言葉に尽きるのかもしれません。
・すべての創造はたった一人の熱狂から始まる。新しいことを生み出すのは一人の孤独な熱狂である。

 

アメーバ事業を成功させるため、やり方をがらっと変える決意をし、きちんとその信念に従って突き進ませた。絶対にAmebaは成功するという強い信念があり、考え抜かれた戦略がある。それをぶれずに一貫して進めていく。IT事業、新規事業に関わる人は読んでおいたほうがよいと思う本だ。この本を読んだら、おそらく、前著も読みたくなる。渋谷ではたらく社長の告白〈Kindle版〉 もオススメだ。

 





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